寄り道も経験
‘寄り道’もひとつの経験
考えてみれば,小学中学年から大学受験学年まではおよそ10年以上の長丁場です。しかも少年期から思春期までのきわめて難しい時期でもあります。途中には反抗期もあれば,だれる時期もあり,恋愛も経験すれば,喧嘩をすることもあるでしょう。親御さんとの関係も変化していきます。その中でまったく乱れずに一心不乱に勉強だけにはげむことはまずありえませんし,良いことでもありません。
年頃に応じた経験はむしろしていくべきですし,それでこそ‘人間’なのだと思います。乱れずに働き続けるさまを,よく「機械のような」という言葉で表現しますが,実際には機械でさえ10年も使えば途中で何度もメンテナンスが必要になる。そのメンテナンスをする者の質と技量とこまやかさ(そして実は‘愛情’の要素も大きい)によって,ずいぶんと差が出ますし,横着なメンテナンスでは耐用年数以下で故障することもあるでしょう。相手が‘人間’であり,ましてや青少年であればなおさらです。
わたしたちは,子供たちに,こまやかに対応をしていこうと思います。それは甘やかすことを意味しません。相応の努力とその継続も要求をします。その努力と継続を当然と思っていただける方にご加入をお願いするつもりです。
しかし長年月の中で疲れたときや,惑ったときには,そこに一息を入れる‘余地’を残した構えで子供たちに対していこうと考えているわけです。そういう視点がある場所であるかないかは,おそらく青少年期の彼ら彼女たちにとって大きな違いとなることでしょう。
もちろん,わたしたちにはすべての子供を完璧に導くことができると断言するつもりはありません。また上滑りの高尚な目的を掲げるつもりもありません。
ただ近頃ではあまり見られなくなった,地に足の着いた「実直」なスタイルでやってみようと考えているだけです。
そのような趣旨に共感をできる方のご加入をお待ちしております。